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【開催レポート】「不登校のその先は? 10代〜30代の経験者が語る、当時の気持ち・進路選び・関わり方のヒント」(登壇:櫻井庸平氏、岩渕光夏氏、菊池望氏)
2026年10月18日(土)、オンライン講座「不登校のその先は? 10代〜30代の経験者が語る、当時の気持ち・進路選び・関わり方のヒント」を開催いたしました。
社会福祉法人勤務 櫻井庸平さん、大学4年生 岩渕光夏さん、大学2年生 菊池望さんにご登壇いただきました。
ご参加いただいた皆さま、本当にありがとうございました。
☆録画動画はこちらからご覧いただけます。

▼今回ご登壇いただいたのは
櫻井 庸平(さくらい ようへい)氏
現在30代 社会福祉法人勤務
小学校は半年程度、中学校は累計1年半くらい不登校。高校は1年で退学、その後再度入りなおした高校も退学し高卒認定で大学に入学。卒業後は社会福祉法人で正規職員として働いている。
岩渕 光夏(いわふち みか)氏
現在20代 大学4年生
小学5年生から中学3年生まで不登校を経験し、家庭を中心に過ごす。学校や塾に行かずに挑んだ高校受験では公立高校への進学を決めたものの、入学から半年ほどで通信制高校へ編入。その中で、以前から心理学を学びたいという思いがあったため、一般受験で法政大学現代福祉学部臨床心理学科へ進学。4年生となった現在は卒業も確定し、医療系の企業への就職を予定している。
菊池 望(きくち のぞみ)氏
現在10代 大学2年生
小学2年生から中学3年生まで、学校外のフリースクールで過ごす。中学卒業後は「地域みらい留学」事業を利用し、愛媛県の高校へ進学。高校卒業後に東京へ戻り、現在は駒沢大学に在学中。
モデレーター:鈴村結(すずむらゆい)
不登校・ホームスクール情報発信者
小学4年生から不登校、中学校もほぼ通わず公立の通信制高校へ入学。高校卒業の年に公務員試験に合格し公務員となる。現在は、夫と共働きで長男(高1)、長女(中2)、次男(小5)を育てており、子どもたちは小学校1年生からホームスクールという学び方を選択し、伸び伸び成長中。
▼講座を視聴してー印象に残ったこと
子どもが学校に行けなくなったとき、親として気になるのは、その先の未来ではないでしょうか。このまま学校に行かなくても大丈夫なのだろうか。勉強はどうなるのだろう。高校や大学への進学、そして社会に出て働くことはできるのだろうか。子どものことを思うからこそ、まだ見えない将来に不安を感じることがあります。
先日、とまり木オンラインサロンの「不登校のその先は?」というオンライン講座を視聴しました。今回は、不登校を経験した3名の方が登壇し、当時の気持ちや家族との関わり、進路選択、そして現在に至るまでの経験をお話ししてくださいました。
「不登校の先には、どんな未来があるのだろう。」
この問いについて、実際に不登校を経験した方々の声を通じて考える時間となりました。
テーマ1:不登校になったきっかけと当時の気持ち
最初に話してくださったのは、不登校になったきっかけでした。当たり前ではありますが、不登校になったきっかけが、一人ひとりとても異なっていたことが印象的です。
櫻井さんは、小学校から人間関係に悩み、中学校ではいじめを経験されました。
菊池さんは、小学2年生のクラス替えをきっかけに新しい環境になじめず、学校に行けなくなりました。
一方、岩渕さんは、勉強も運動も頑張る優等生だったものの、今振り返ると「一番でいなければ」という重圧に疲れてしまっていたのではないかと話されていました。
きっかけは違っていても、3名に共通していたのは、学校に行けないことへの罪悪感でした。
周りの子どもたちは当たり前のように学校へ行っているのに、なぜ自分にはできないのか。学校に行けない理由が自分でも分からず、自分自身を責めてしまう。家で何もしていないように見えても、心の中ではさまざまな葛藤を抱えていたことを知りました。
親から見ると、学校に行かず、勉強もせず、何もしていないように見える時間でも、子ども自身は悩み、考え、自分と向き合っているのかもしれません。
テーマ2:家族や周囲の大人との関わり
このテーマを聞いて、子どもの気持ちやタイミングを大切にしながら見守ることが、成長や次の一歩につながるのだと感じました。
岩渕さんは、不登校になったばかりの頃、親からフリースクールや学校への通い方など、さまざまな情報を提案されたことがつらかったと話されていました。親としては子どものためを思っての行動です。しかし、本人はまだ自分の気持ちも整理できておらず、次々と未来の話をされることが負担になっていたそうです。
一方で、家庭菜園をやりたいと言えば一緒に種を買いに行き、公園に行きたいと言えば連れて行ってくれた。そんなふうに、自分のやりたいことを尊重してもらえたことが嬉しかったと話されていました。
また、中学校の先生が母親に伝えたという言葉も印象的でした。
「子どもは勝手に成長するものですよ。」
その言葉を聞いて、自分は今のままでも成長できるのだと感じられたことが、大きな転機になったそうです。
親は子どもの将来を心配するからこそ、何かしてあげたくなります。しかし、子どもがまだ動き出せないときに、親が先回りして答えを用意することが、かえって負担になることもあるのだと感じました。
菊池さんのお話も印象的でした。小学2年生からフリースクールで過ごし、小学6年生頃になると、自分自身で進路への不安を感じ始めたそうです。そこで、親と相談しながら、学び直しや進路について考えられるフリースクールを探しました。
勉強についても、本人が必要性を感じたタイミングで、小学校の算数から学び直したと話されていました。
「本人のタイミングを少し待ってあげてほしい。」
この言葉から、親が無理に動かそうとするのではなく、子ども自身が「やってみたい」「学びたい」と思えるタイミングを大切にすることの意味を考えさせられました。
テーマ3:不登校のその先にある進路と未来
今回の講座で特に希望を感じたのが、3名それぞれの進路のお話でした。
櫻井さんは、高校を途中で退学した後、高卒認定試験を経て大学に進学し、現在は社会福祉法人で働いています。
菊池さんは、小中学校時代をフリースクールで過ごした後、地域みらい留学を利用して愛媛県の高校に進学し、現在は大学生です。
岩渕さんは、不登校の間も自分で勉強を続け、公立高校に進学。その後、通信制高校へ編入し、大学進学を経て医療系企業への就職を予定されています。
3名とも、決して同じ道を歩んできたわけではありません。途中で進路を変えたり、学び直したり、自分に合った環境を探したりしながら、それぞれの人生を歩んでこられました。
学校に行けなかったことが、その後の人生の可能性を決めるわけではない。
今回のお話を聞いて、改めてそう感じました。
また、不登校だった時間を振り返り、岩渕さんが「あの時期がなかったら今の私はない」と話されていたことも心に残りました。つらい経験だった一方で、自分自身と向き合い、人とのつながりや自分に合った生き方を考える時間にもなっていたそうです。
もちろん、不登校を経験したからこそ得られるものがあると、簡単に言い切れるわけではありません。それでも、その時間が必ずしも無駄になるわけではないのだと感じました。
櫻井さんは、今、不登校の子どもたちに伝えたい言葉として、将来について重く考えすぎなくてもよいことを話されていました。また、菊池さんは、通信制高校や定時制高校、地域みらい留学など、さまざまな進路や生き方があることを伝えたいと話されていました。
子ども自身が、自分に合った環境や生き方を選べること。そのために、周囲の大人がさまざまな選択肢を知っておくことも大切なのだと思います。

おわりに:子どもの未来を、親が決めつけない
私自身も長男が不登校になった頃は、学校に戻ることばかりを考えていました。どうすれば学校へ行けるのか。勉強が遅れたらどうしよう。このままで将来は大丈夫なのだろうか。
今でも、子どもの将来を考えると不安になることはあります。小学6年生になり、中学校への進学も近づく中で、親として考えることは少なくありません。しかし、今回の講座を通じて、親が思い描く進路だけが正解ではないのだと改めて考えさせられました。
大切なのは、子どもが安心して過ごせること。そして、自分の気持ちや興味に気づき、自分で次の一歩を選んでいけることなのかもしれません。
「子どもの未来を、親が決めつけない。」
学校に行くことも、学校以外の場所で学ぶことも、途中で進路を変えることも、その子自身が選べる選択肢であってほしいと思います。
不登校の先には、一つではなく、さまざまな未来がある。そして、その未来を選んでいくのは子ども自身です。
親として不安がなくなるわけではありませんが、答えを急ぐのではなく、子どもの可能性を信じながら、一緒に考えていきたい。
そんなことを改めて感じた、学びの多い講座でした。
▼講座を参加された皆さんの声

・小5から不登校だった息子が、現在地域みらい留学で高校3年生になり、毎日楽しんで通っているので、とても親近感でした。私も感化されて地域みらい留学に関わる仕事をしながら、過疎地域で不登校支援の活動をしています。下の子も不登校中で兄とはタイプが違うので心配もありますが、こういった情報が得られることでとても安心できました。ありがとうございました。(保護者, フリースクール/オルタナティブスクールスタッフ、親の会世話人)

・三人の方の体験談が聞けて良かった。本人のタイミングが大切。また、自分にあった生き方選択肢がある。学校外でも成長する。衝突も含めて親子関係はよくなるなど、素晴らしい言葉が多く良かったです(「とまり木」オーナー)

・比較的知っているつもりの私でも、地域みらい留学とか知らない制度や選択肢がまだまだたくさんあると感じました。きっと不登校のお子さんや親御さんの視野や知識ってもっと狭いと思います。というか、普通に学校に通っているお子さんや親御さんもその選択肢を知っていればそっちを選ぶのにという人も案外多いんじゃないかなと思います。そういった学校以外の選択肢を周知していく活動も本当に大事だなと感じました。(フリースクール/オルタナティブスクールスタッフ、親の会世話人, 好きの発信で学ぶオルタナティブスクールを立ち上げ準備中)
▼録画動画について
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