発達凸凹の子どもの理解を深め支援につなげる

【研修対象者】

発達特性や不登校の子どもと関わる教育・行政関係者、フリースクールや居場所スタッフ、保護者など、子どもの多様な学びを支援したい方

【解決できるお悩み・ニーズ】

子どもの不登校や発達凸凹への理解が難しく、支援がうまくいかない/叱らずに関われる方法を知りたい/書字が苦手な子どもの支援方法を知りたい/子どもの特性を活かす実践的アプローチを学びたい。

【研修内容】

発達凸凹・不登校の子どもの理解から、脳機能視点に基づく支援、学習・書字の具体的対応を学びます。4講座の構成で、理論と実践・事例・ツール活用・子ども本人の体験談まで幅広くカバー。

【特徴】

30年以上の実践をもつ専門家と、当事者・保護者・支援現場の声が融合した研修パッケージです。脳機能の働きに基づく“理にかなった支援”を中心に、パニック・テンションのコントロール、学習困難や書字支援の方法、ICTツール活用などを具体的に紹介。叱る・矯正するより「発達時間を保障する」「できるを増やす」支援へ。子どもの“生きる力”を育む多面的な視点を身につけます。

【研修のゴール】

子どもの特性を理解し、叱らず・無理をさせずに成長を支える具体的な支援法を身につける。現場や家庭で活かせる実践力と安心の関わり方を学ぶ。

全4回のプログラム内容

1
不登校、発達凸凹の子どもたちの「未来」の見つけ方-4人の発達凸凹の子を育ててきて

4人の発達凸凹の子どもを育ててきた堀内祐子さんを講師に迎え、「不登校・発達凸凹の子どもたちの未来の見つけ方」をテーマにお話しします。堀内さんは、こだわり・パニック・不登校など日々の困難を通して、親としての葛藤や工夫を重ねながら、「発達凸凹の子とハッピーに暮らすヒント」を見つけてきました。現在4人の子どもたちは、それぞれの特性を活かし、社会で自立した大人として活躍しています。講座では、母としての実体験に加え、大学卒業後キャリアコンサルタントとして働く次男・拓人さんも登壇し、子ども側の視点から進学・就職のプロセスを語ります。親子二つの視点から、「困りごと」や「つまづき」を希望につなげるヒントが得られる講座です。

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2
発達凸凹の子の集団不適応の要因と支援 ~心を育てる脳機能視点の理にかなった対応~

"この講座では、「発達凸凹の子どもの集団不適応」を、発達心理や情緒面だけでなく“脳機能”の視点から理解し、理にかなった支援方法を学びます。講師の上原芳枝さん(リソースセンターone)は30年以上にわたる実践から、「叱る・注意する」ではなく、子どもの脳の準備段階に応じた“事なかれ対応”と“環境設定”の重要性を説きます。
不適切な言動の背景には、感覚過敏や情報処理の困難など、発達検査には現れない要因があることを前提に、子どもの力を引き出す支援の「方程式」や、無理をさせず甘やかさない“ハードル設定”、環境刺激を下げるための工夫(席・時間・意識のカプセルなど)を紹介。
「伝える」「叱る」「モチベーションで動かす」といった対応の限界を明らかにし、目立たず効果的な“水面下の支援”を提案します。
一人ひとりの発達時間を尊重し、安心の中で自ら前に進む力を育てることを目指す内容です。"

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3
「発達凸凹の子の具体的言動における脳機能視点の理にかなった対応」 -パニック・テンションのコントロール・学習困難の要因と支援-

この講座では、発達凸凹の子どもたちの「不適切な言動」や「学習のつまずき」を、叱る・矯正するのではなく、“脳機能の仕組み”から理解し、理にかなった支援を学びます。講師の上原芳枝さん(リソースセンターone)は、30年以上の実践をもとに、感覚過敏・情報処理の困難・ストレス耐性など、発達検査に表れにくい要因をふまえた対応法を紹介。パニックを「起こさせない支援」、テンションのコントロール支援、学習困難のエラーポイント分析など、具体的事例を通して解説します。10歳頃までは「事なかれ対応」で発達時間を保障し、思春期以降は“作戦会議”で子ども自身が課題に向き合えるよう支えるステップも提案。子どもの特性を責めず、心の核を育てる関わりを学ぶ講座です。

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4
どうする? 書字が苦手な子どものサポート

この講座では、書字が苦手な子どもたちを「努力不足」ではなく、脳や感覚の特性から理解し、その子の“得意”を生かして支援する方法を学びます。講師の奥津光佳さん(作業療法士)は、学校現場での実践を通して、書字の困難には「運動のコントロール」「イメージする力」「想起する力」など複数の要因が関係すると解説。WISCなどの検査結果だけで判断せず、読字力との関係や感覚・認知特性を見極めることの重要性を示します。学習の発達段階に応じて、「苦手を直す」のではなく、Goodnotesやロイロノート、電子ペンなどのツールを活用し、“できる”を増やす工夫を紹介。子どもの能力を最大限に活かす支援を考える内容です。さらに、子どもの頃は書くことが苦手で、フリースクール等を経て大人になった経験を持つ阿部旺正さんに、「子ども時代の過ごし方」「書けるようになったきっかけ」「書字と仕事」についての経験談をお話しいただきます。

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研修講師一覧

  • 堀内祐子(ほりうち ゆうこ)

    自閉症スペクトラム支援士 特別支援士
    ゆるみ☆子育て代表

  • 上原 芳枝(うえはら よしえ)

    リソースセンターone代表理事
    臨床発達心理士

  • 奥津 光佳

    NPO法人はびりす 作業療法士

受講者の評価

5

活用実績

アーカイブ動画視聴と団体内ミーティングの掛け合わせで、価値観の共有を実現

  • 運営の方々

    NPO法人盛岡ユースセンター
    (フリースクール)

    フリースクールの運営は身近に相談できる同業者も少なく、活動に迷うこともありますが、全国の実践者や専門家の方々の講座をいつでも見れることで、課題に対する視野を広げてもらっています。また支援者向けの動画では、助成金の取り方や行政との連携に向けた講座もあり、参考になっています。フリースクール実践者の方々の声やホームスクール家庭の実践者の声や様々な立場の当事者の方の声が聴けるのもとても勉強になっています。(代表・尾形岳彦)

  • 土橋秀子さん

    NPO法人マナビダネ
    (フリースクール)

    子どもたちどの活動は楽しく充実していますが、支援者としてのスキルアップの時間が取れないのが悩みでもありました。とまり木サロンのアーカイブ視聴は、自分の空いた時間で学ぶことができました。講師の先生方も多彩で、様々な視点からのお話が聞けることが魅力です。明日からの支援に活かせる内容ばかりでした。特に、「子どもアドボカシー入門」は今知りたいと思っていた内容だったので、とても勉強になりました。特にアドボカシーはジグソーパズルという言葉が印象的でした。(代表・土橋秀子)

  • 土橋優平さん

    ミズタマリ
    NPO法人キーデザイン
    (フリースクール)

    フリースクールの横のつながりもまだ少ない中で、子どもたちとの関わり方や組織運営、経営といった面について、自団体のみで考えねばならないことが多くあります。現場にかける時間も多く、研修のようにスタッフがスキル向上していく機会が少ない中でこうしたアーカイブ配信という形で自由に学べる形があるのはとてもありがたく思っています。代表でも現場スタッフでもどの立場にある人にも役立つコンテンツがあり大助かりです。(代表・土橋優平)

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よくある質問

「研修パッケージ」とは何ですか?

90本以上のオンライン講座をテーマごと・スタッフ階層ごとに組み合わせた研修動画パッケージです。
スタッフ階層は「現場スタッフ向け」「リーダー向け」「運営者向け」の3つに分かれています。

「研修パッケージ」の活用方法を教えてください。

現場スタッフやボランティアスタッフ向けの団体内研修として活用することができます。
オンデマンドで研修パッケージの動画を事前に視聴してもらい、研修レポートを提出してもらったり、別日に感想シェア会を開催したりするなどして、研修時間を短縮しつつ質の高い講師による研修を低価格で実施することができます。
また、保護者支援のコンテンツとしても使用することができ、保護者の子ども理解促進や親子関係の改善に役立てることができます。

「研修パッケージ」の一例を教えてください。

例えば「現場スタッフ向け」の研修パッケージの一つに「<子どもの話の聴き方、接し方>支援スキルアップ研修パッケージ」があります。
このパッケージでは、下記4つの研修動画を視聴することができます。
 第1回 不登校のハッピーアドバイス(講師:明橋 大二/精神科医)
 第2回 子どもアドボカシー入門(講師:川瀬信一/一般社団法人子どもの声からはじめよう代表理事/こども家庭庁参与)
 第3回 学校が苦手な子の親と支援者のための「子どもの話 聴き方講座」はじめの一歩(講師:高橋ライチ/NPO法人リスニングママ・プロジェクト代表講師)
 第4回 子どもの声を聞いてみよう! 不登校からの中学・高校卒業後の進路の選び方(登壇:不登校体験のある3人の子どもたち)

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